母乳育児をされている方にとって、自分の口から体に入るものにはかなり気を遣いますよね


それもそのはず、お母さんが摂り込んだものが母乳を通して赤ちゃんに移行するからです。


ですが、毎日のように育児をしていると、ストレスや過労、食べ過ぎなどで胃の調子が悪くなってしまうこともあると思います。


胃の調子が悪くなってしまった場合、授乳中だと「市販の胃薬を飲んでも良いのか」ということが気になるはず。


「妊娠中ならダメってわかるけど、授乳中だったらどうなんだろう…」


では、授乳中に市販の胃薬を飲むことは、赤ちゃんにとって危険なことなのでしょうか。


授乳中の胃薬が赤ちゃんに与える悪影響について解説します。


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授乳中に胃薬を飲むのは危険?



皆さんは、「授乳中に胃薬を飲む」という行為、危険だと思いますか?


それとも大丈夫だと思いますか?


実はどちらを選んでも正解です。


つまり、「授乳中に胃薬を飲むことは危険な場合と、危険ではない場合がある」ということです。


基本的に、「第3類医薬品」「指定医薬部外品」に分類されている胃薬は授乳中でも飲むことができるとされています。


ただ、胃薬に配合されている成分次第では、「第2類医薬品」に分類されている胃薬であっても、授乳中の方も服用することができる場合があります。


ですから、授乳中に飲む胃薬を選ぶ上で一番重視してほしいのは、「どの医薬品に分類されているか」ということではなく「母乳に移行する成分が含まれていないかどうか」という部分です。


授乳中に飲むと良くない胃薬



おなかが痛い女性

「授乳中に飲むのは良くない」とされている代表的な胃薬は、「ロートエキス」という成分が入った胃薬です。


ロートエキスは、赤ちゃんの体に影響を与える成分だからです。


ロートエキスとは?



ロートエキスとは、胃酸の分泌を抑制したり、内臓のけいれんを鎮めたりする効果があるエキスのことです。


こうして見ると、胃の調子が悪い時には効果的なエキスなのですが、「胃酸の分泌を抑制する」という効果が、授乳中においては「母乳の分泌を抑制する」という副作用に変わってしまいます。


つまり、ロートエキスが配合された胃薬を授乳中に飲んでしまうと、一時的に母乳の出が悪くなってしまう恐れがあります。


また、母乳の出が悪くなってしまうだけではなく、ロートエキスは母乳に移行する性質があるので、母乳を通して赤ちゃんの体にもロートエキスが摂り込まれることになります。


このロートエキス、母乳を通して赤ちゃんの体内に摂り込まれると「頻脈」を引き起こす恐れがあります。


頻脈が引き起こされると、赤ちゃんは心臓がドキドキして苦しい思いをしますし、心臓がドキドキする分疲れてしまって危険です。


「ラニチジン塩酸塩」も避けて!



ロートエキスの他にも、「ラニチジン塩酸塩」が配合された胃薬もNGです。


母乳に移行し、赤ちゃんの体内に摂り込まれてしまう恐れがあるそうです。


授乳中でも飲める胃薬は?



授乳中に飲んではいけない胃薬がある一方で、授乳中でも赤ちゃんに悪影響を及ぼす心配のない、お母さんが飲める薬もあります。


例えば、次のような胃薬であれば、授乳中でも飲むことができるとされています。



【大田胃散】

太田胃散
太田胃散(分包)
太田胃散A(錠剤)
太田漢方胃腸薬Ⅱ
太田漢方胃腸薬Ⅱ(錠剤)
太田胃散チュアブルNEO
太田胃散(内服液)




【第一三共ヘルスケア】

第一三共胃腸薬プラス




【富士薬品】

富士胃腸薬(細粒)




【大正製薬】

バランサー胃腸薬
ストパン
大正胃腸薬K(錠剤)
大正胃腸薬K
大正漢方胃腸薬(錠剤)
大正漢方胃腸薬
大正漢方胃腸薬(内服液)
大正漢方胃腸薬「爽和」(微粒)
大正漢方胃腸薬「爽和」(錠剤)



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授乳中に避けるべき胃薬を飲んでしまった場合は?



頭を抱えて困る女性

胃の調子が悪くなると、ついついそちらのほうに気を取られてしまって、勢いで胃薬を飲んでしまうこともあると思います。


もし、授乳中に誤って避けるべき胃薬を飲んでしまった場合は、48時間あけてから授乳を再開すると良いとされています。


となると、その48時間の間は「胸が張ってきたら搾乳して処分する」、ということになります。


1回限りではなく2回・3回と胃薬を飲む場合は、最後に胃薬を飲んだ時間から計算して授乳を控える必要があります。


ロートエキス配合の有無に関わらず不安がある方は、ロートエキスが入っていない胃薬を飲んだとしても、一時的に母乳での授乳を控えてミルクでの授乳に切り替えるか、服用前に搾乳し、冷凍保存しておいた母乳を与えるほうが安心だと思います。


「5~6時間後には授乳を再開しても大丈夫」との意見も…



薬の成分というのは、服用してから徐々に血中濃度が上がり、1~2時間後に血中濃度がピークに達すると言われています。


血中濃度がピークに達した後は下がるだけなので、服用してから5~6時間経っていれば授乳を再開しても問題はないという意見もあります。


「胃薬を飲んでからどのくらい時間をあけて授乳を再開するか」ということはご本人の判断になるかと思いますが、赤ちゃんの安全を第一に考えてあげてください。


少しでも不安があるなら相談を!



授乳中に市販の胃薬を飲むことに少しでも不安がある場合は、医師や薬剤師に相談してから服用することをオススメします。


「大丈夫かなぁ?」と思いながら服用するよりも、相談してから服用したほうが安心です。


また、医師に相談して「授乳中」ということを伝えれば、赤ちゃんに影響のない薬を処方してもらうことができるので、不安なまま服用することは避けましょう。


こんな時は病院へ!



病院


「胃薬を飲んでも治らない」
「他にも気になる症状(下痢や嘔吐など)がある」
「症状が強い」


といった場合は、他の病気が潜んでいる可能性が考えられます。


お母さんが倒れてしまったら元も子もありません。


ましてや授乳中で月齢の低い赤ちゃんがいるわけですから、なおさら倒れるわけにはいきません。


病気が原因だった場合、胃の調子が悪いのを我慢し続けて悪化させるよりも、早めに病院に行ったほうが楽になれます


また、すぐに治療が必要な病気だった場合のことも考えると、やはり「おかしいな」と思ったらすぐに病院に行くべきです。


赤ちゃんがいると、全て赤ちゃん優先になって自分自身のことは後回しにしてしまいがちですが、胃薬を飲んでも効果がない場合は、赤ちゃんのためにも迷わず病院へ行くことをおすすめします


他の対処法もある!



授乳中に胃の調子が悪くなってしまった場合、胃薬を飲む以外にも対処法があります。


つまり、「胃薬を飲まずに胃の調子を改善させる」ということ。


胃薬を飲まずに胃の調子を改善させる方法としては、次のような方法があります。



・腹式呼吸をする
・温かい飲み物を飲む
・「ムチン」を含むネバネバ系の食べ物を食べる
・ミカンを食べる
・半身浴をして体を温める
・体の右側を下にして横になる
・「合谷(ごうこく)」「内関(ないかん)」「足三里(あしさんり)」といったツボを押す



胃薬を飲む前に、こういった方法を試してみてください。


母乳に移行する成分を避ければ大丈夫!



授乳中の胃薬と赤ちゃんに与える悪影響について、胃薬を飲まずに胃の調子を改善する対処法と併せてご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?


結論としては、母乳に移行する成分が配合されている胃薬を避けることで、授乳中でも市販の胃薬を飲むことは可能です。


ただ、それでも不安な場合は、医師や薬剤師に相談してから服用するようにするか、医療機関を受診して授乳中でも飲むことができる薬を処方してもらうことをオススメします。



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