皆さんは「カット野菜」を使って料理をしたことがありますか?


このカット野菜、まな板・包丁要らずで洗わずに使えてとても便利なのですが、


「カット野菜には本当に栄養があるのか?(栄養がないのでは?)」
「薬品を使っているから洗う必要がある(薬品まみれで体に悪い)」

などといった噂があります。


果たしてこの噂は本当なのでしょうか。


「カット野菜に栄養がない」「薬品を使っているから洗う必要がある」、この二つの噂について解説します。


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カット野菜とは?



カット野菜

カット野菜とは、あらかじめ洗ってカットした状態で売られている野菜のことを言います。


野菜炒め用にカットされているものや、サラダ用にカットされているものなどが主なカット野菜で、カット野菜を使用することで、調理の手間を省くことができます。


サラダ用にカットされているものは、開封して味付けをすればすぐに食べることもできます。


カット野菜ができるまで



今回の本題に入る前に、カット野菜ができるまでの過程を簡単にご紹介します。



【カット野菜ができるまでの流れ(レタス)】

野菜を仕入れる

水で洗浄する

芯を取って2つか4つにカットする

葉っぱをほぐす

水で洗浄する

カッターやスライサーでカットする

次亜塩素酸ナトリウムなどの薬品に浸けて殺菌する

水洗いを繰り返す

脱水機で水気を切る


ここまでの一連の流れを経て容器に詰められ、私たちの元へとやってきます。



「カット野菜に栄養はない」はウソ?ホント?



顎に手を当てながら悩む日本人女性

早速ここから本題に入っていきますが、まずは「カット野菜には栄養がない」という噂について解説します。


「カット野菜には栄養がない」という意見は少なからずあります。


しかし、カット野菜には栄養がないというのは、ほとんどウソです。


なぜそのような意見があったのか?



カット野菜には栄養がないという意見がどこからきたのかというと、「何度も洗浄を繰り返す中で、野菜の栄養素が流出してしまう」という理由で、カット野菜に野菜があるのかどうかを疑問視する声からきているようです。


カット野菜は、できるまでの工程の中で何度も洗浄を繰り返しています。


カットする前の状態で一度洗浄していますし、その後2つか4つにカットした後にも洗浄しています。


そしてさらに細かくカットして薬品に浸けた後は、何度も繰り返し水洗いをします。


これは、薬品をしっかりと洗い流すと共に、カット野菜に薬品のニオイが残らないようにするための工程です。


ところが、洗浄を繰り返すことでカット野菜がキレイになっていく一方で、洗浄と共に流出してしまう栄養素があるために、「栄養がない」「残るとしても食物繊維しか残らない」などといった結論に至ったようです。


本当に栄養がないの?



カット野菜の栄養が、洗浄と共に流出してしまうのは事実です。


ただ、栄養がなくなってしまうわけではありません。


洗浄と共に流出してしまう可能性があるのは水溶性の栄養素、つまり水に溶ける栄養素のみです。


野菜に含まれていることが多い主な水溶性の栄養素として挙げられるのは、「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンC」といったビタミン類。


その他の「ビタミンA」「ビタミンD」「ビタミンE」「ビタミンK」「βカロテン(体内でビタミンAに変換)」といったビタミンは、水溶性ではなく「脂溶性」といって、水に溶けるものではないので、洗浄によって流出してしまう可能性はありません。


また、水溶性の栄養素であっても、全てが流出してしまうというわけではなく、洗浄や殺菌の過程で流出してしまう可能性があるのは3割程度だそう。


つまり、水溶性の栄養素も7割程度は残っている状態なので、「栄養がない」というのはウソということになります。


洗浄を繰り返すことよりも栄養を減らすのは…



カット野菜には栄養がないというのはウソになるわけですが、買ってからの時間や加熱調理には注意が必要です。


野菜に含まれている栄養素は、時間の経過とともに減っていくことが分かっています。


ですから、買ってから早いうちに食べたほうが、より多くの栄養素を摂取することができます。


また、水溶性のビタミンに関しては、水に溶けやすい上に「熱に弱い」という性質もあるため、カット野菜ができるまでの過程よりも、加熱調理をしたほうが失われやすいという意見もあります。


生で食べられるカット野菜は、加熱せずに食べたほうが良いでしょう。


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「薬品が危険で洗う必要がある」はウソ?ホント?



キッチンの蛇口

では次に、「薬品が危険で洗う必要がある」という噂について解説します。


皆さんはカット野菜を買ってきた時、洗ってから食べますか?


それとも、洗わずにそのまま食べますか?


「洗わずにそのまま食べられる」と記載されているなら洗わないが、何も記載がないなら洗う
サラダ用のカット野菜は洗わないが、野菜炒め用(加熱調理用)のカット野菜は洗う
基本的に全て洗ってから食べる(調理する)


おそらくこのような感じだと思います。


ただ、洗わないでそのまま食べたり調理したりしていた方にとっては、ここまででお話ししている「薬品に浸ける」という工程、気になると思います。


実際に、「カット野菜は薬品が危険だから洗う必要がある」という意見もあります。


ですが、「洗わなくても良い」と記載されているカット野菜は、わざわざ洗って食べる必要はありません


つまり、この噂もほとんどウソです。


殺菌に使われている薬品は?



カット野菜の殺菌に使われている薬品の多くは、「次亜塩素酸ナトリウム」というもの。


水道水やプールの水の消毒に使用されています。


この次亜塩素酸ナトリウムに関しては、次のような危険性が指摘されています。


薬品漬け後、いくら水で洗浄したといっても、野菜の切断面から中にしみ込んだものまでは洗い落とせていないおそれがあるのです。
消毒液の次亜塩素酸ナトリウムは、胃酸と反応すると塩素ガスが発生し、発がん性物質になるともいわれています。


※「ウーリス(http://wooris.jp/archives/21181)」より引用


このような危険性があることは確かに無視できませんが、この次亜塩素酸ナトリウム、実は口に入っても安全なことは国も認めている「食品添加物」です。


カット野菜の次亜塩素酸ナトリウムは人体に影響を与える?



多量の次亜塩素酸ナトリウムは、確かに人体に影響を与える可能性があります。


ですが、食品に対して多量の次亜塩素酸ナトリウムを使用するということはまずないので、カット野菜を食べただけで人体に影響を与えるほどの量を摂取したことにはなりません。


それ以前に、次亜塩素酸ナトリウムを洗い流す目的で丁寧な洗浄も行われるので、多量の次亜塩素酸ナトリウムが残っているとは考えにくいです。


つまり、カット野菜の薬品によって健康を害することはまずないので、わざわざ洗って食べなくても大丈夫なのです。


むしろ次亜塩素酸ナトリウムを使わないほうが怖い!



次亜塩素酸ナトリウムは、カット野菜を殺菌する目的で使用されているもの。


むしろ、この次亜塩素酸ナトリウムを使用しないカット野菜のほうが、微生物や細菌などが繁殖する恐れがあり、危険と言わざるを得ません。


その結果、食中毒を引き起こす可能性さえあります。


実際に、食品の殺菌が不十分で起こった食中毒事件もこれまでに数多くあります。


つまり、次亜塩素酸ナトリウムを使った殺菌は、「安全な商品」としてカット野菜を皆さんに届けるために必要な工程なのです。


※洗ったほうが良い場合もある!



基本的には洗わなくても大丈夫なカット野菜ですが、洗ったほうが良い場合もあります。


【「洗わなくても良い」という類の記載がない】
念のため洗っておいたほうが良い

【買ってから時間が経っているカット野菜】
殺菌済みとはいえ、時間の経過と共に切り口を中心に細菌や微生物が繁殖している恐れがあるため


このような場合は洗うことをオススメします。


もし洗うことができない場合は、せめて加熱殺菌を兼ねた「加熱調理」をしてから食べるようにしてください。


栄養面や安全面を気にしすぎる必要はなし!



「カット野菜には栄養がない」「薬品を使っているから洗う必要がある」、この二つの噂について解説させていただきました。


お話しさせていただいたとおり、カット野菜は多少なりとも栄養が逃げていること、そして洗浄には薬品が使用されている、という点に着目すれば、あまり良いものではないかもしれません。


ただ、 残っている栄養のほうが多いですし、洗浄に使用されている薬品に害はありません


カット野菜を今後利用するかどうかは皆さんの判断によりますが、栄養面や安全面を気にしすぎる必要はありません


カット野菜を使用することがある方は是非、カット野菜の現状を把握しておいてくださいね。


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